インターンシップ制度って何?サマージョブとの違いは?
- 「インターンシップ」制度とは大学生が一定期間、企業などで就業体験ができる制度です。外国人の場合には、報酬の有無や期間によって与えられる在留資格が異なります。
- インターンシップ生を単なる労働力としてみなす場合には許可されません。
「インターンシップ」って何?
「インターンシップ」とは、職務についての経験を得る、企業などで学生に対して就業の体験の機会を設けることです。
日本の企業が、海外の大学で学ぶ外国人の学生をインターンシップに招く場合には、在留資格の申請が必要となります。
インターンシップでの給料の有無や期間によって、「特定活動」「文化活動」「短期滞在」のいずれかの在留資格(ビザ)が必要になります。
また、インターンシップは、大学の単位を取得するために必要な教育の一環として実施される必要があります。
例えば、海外の大学で介護について学ぶ学生が、大学の単位を取得するために、日本の介護事業を経営する企業において、インターンシップを受ける場合などです。
なお、「サマージョブ」の場合は、単位の取得を目的としません。
まとめると、下の表になります。
※例えば、4年制大学の場合、日本でインターンシップのために滞在できる期間は1回につき1年まで、通算2年までということになります。
インターンシップで「特定活動」ビザを取得できる要件は?
①【学校の単位として認められること】
大学の教育過程の一部として日本企業等でインターンシップに参加し、その参加によってその大学で単位が認められる必要があります。
そのため、インターンシップについての現地の外国大学と日本企業の間にインターンシップに関する契約書がある必要があり、その中でインターンシップを単位として認める旨の記載も必要となります。
※単位は学位の授与されるものに限られますので、通信学生は該当しません。
②【大学の専攻とインターンシップの内容に関係性があること】
インターンシップは、教育課程の一環として実施されることが必要とされています。
それと同様に、インターンシップの内容と学生の専攻との関連性も必要になります。
例えば、介護事業ならば、医療介護・福祉分野を専攻することが求められます。
また、大学で日本語を専攻している学生が、日本のホテルで接客業務を体験してもらうことはOKですが、単純労働とみなされる現場での業務(ホテルでの清掃やベッドメイキング)に従事することはできません。
※インターンシップの学生を単純労働の業務に就かせることはできません!
③【受入企業の受入体制、指導体制の確保】
インターンシップは、教育課程の一部であるため、学生を受け入れる日本の企業において学生を受け入れる十分な体制及び指導体制が確保されている必要があります。
受入企業の概要やインターンシップで外国人学生を受け入れる理由、そのカリキュラム、受入、指導の体制などがインターンシップ計画書などで十分に説明されていることが必要です。
様態によっては社会保険への加入状況などにも注意が必要です。
また、報酬においては、最低賃金以上は必要です。不当に安い賃金は認められませんが、上限も下限もありません。
インターンシップ「特定活動」ビザ取得の申請書類は?
単位の取得のかかるインターンシップですから、スケジュールをしっかりと把握しておきましょう。審査には2~3ヵ月かかることが多いので、余裕をもって準備をしてください。
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まとめ
昨今、インターンシップ「特定活動」ビザについては審査が厳しくなっています。
インターンシップの名を借りて、実質的には企業側の短期的な安価な単純労働力の確保ではないかという状況があるからです。
特に初めてインターンシップを受け入れる場合の審査は特に厳しく、上記の必要書類以外に追加で書類を求められるケースも多いです。
慎重な事前準備が必要となります。